あらゆるビジネスにおいて、Web集客は必須のアプローチです。
人々は電車で移動中に、家で寛いでいる時に、スマホで色々検索して調べます。
そこにはツイッターやニュースサイト、Google検索など、多様化したインターネット上の消費行動があります。
Web集客とは、Webサイト本体とインターネット広告、各種メディアの組み合わせです。
本記事では、それらの最新の全体像を紹介します。
1. Web集客とは
Web集客とは、自社Webサイト、ユーザーに役立つ情報を提供するオウンドメディア、ツイッターやFacebook、インスタグラムなどのSNS、一般のニュースサイト、ブログにバナーを貼ってもらうアフィリエイトなど、様々なインターネット上のチャネルを活用して集客することです。
Web集客の重要性が急速に拡大したのは、やはりスマートフォンの普及でしょう。
検索行動はもちろん、写真投稿や動画投稿、それらのプラットフォーム上での検索行動も増加しました。またAISAS(アイサス)の法則といわれるAttention(注目)→Interest(興味)→Search(検索)→Action(購買)→Share(共有)の消費者行動も注目されています。Amazonや食べログなどに代表されるメディアのクチコミ情報は、今や消費者の意思決定に欠かせないコンテンツです。
自社のターゲットは、どのようなメディアを回遊して、意思決定するのか。
現代の消費者は複数のチャネルを横断し、情報収集し、購買意思決定しています。そのカスタマージャーニー(顧客の旅)は、デジタルテクノロジーの進歩によってかなり可視化されるようになっています。
クロージングポイントとしての自社Webサイトだけでなく、その全体構造を把握し、連携することがWeb集客で結果を出す近道です。
◆<YouTube解決アドバイス/『非エンジニアでもわかる!Webサービス・アプリが動く仕組み』>
・Webサービスの中で各技術がどのような役割を持っているか
・WEBサービスは、リクエストとレスポンスの連続で成り立つ
・情報を要求する側をクライアントサイド、返す側をサーバーサイドと呼ぶ
・IPアドレスは、サーバーの住所を示すための数字の羅列
・ドメインは、人間が分かりやすくしたIPアドレスの別名
・サーバーは、特定のリクエストに対してレスポンスを返す電源つけっ放しのコンピューター
・サーバーのOSは、Linuxが使われていることが多い
・直観的にマウス操作ができるGUIに対し、開発はコマ操作のみCUIが中心である
・サーバーサイドスクリプトは、必要に応じてSQLを用いてデータベースから情報を取得する
・サーバーサイドスクリプトは、データベースから取得したデータを利用して、HTML/CSSを作成します
2. Web集客のメリット
2-1. Web集客市場は、今後も間違いなく伸び続ける
Web集客は、広告の4大メディアといわれるテレビ、ラジオ、新聞、雑誌の4媒体とは全く異なります。
インターネットが登場するまでは、これらのマス媒体が広告業界の中心的存在で、ナショナルクライアントといわれる莫大な広告予算を持った大企業が大量の広告投下で、製品やサービスの認知効果を享受してきました。
ところがインターネットが登場したことで、消費者の購買行動は変化し、その結果企業のマーケティング戦略も見直されつつあります。下の図にあるように、インターネット広告出稿費は2004年後半にはラジオの広告費を超え、2006年には雑誌の広告費を超えました。
このように、インターネット広告市場は今後も伸びることが予想され、同時にWeb集客市場も発展することが確実視されています。
2-2. 購買に直接結びつく
Web集客のメリットは、ユーザーの購買に直接結びつけることができることです。テレビのCMや新聞の広告は認知度アップは可能ですが、その場ですぐに購入アクションはできません。
Webサイトは記事や商品画像にリンクを張ることで、その場で申し込みフォームに飛ばして購買行動につなげることができます。これは、Web集客の大きなメリットです。
2-3. 顧客のデータが直接取れる
顧客データがストックできるのも、Web集客の大きなメリットです。購入者名簿のストックだけでなく、顧客管理システム(CRM)のデータベースと連結すれば、男女別、年齢別、エリア別、購入商品別といった様々な指標で分類やアプローチができます。
多くのECサイトは顧客管理システムと連動させ、新規顧客獲得コストを徐々に減らしながら、リピーターを増やす施策を講じています。顧客管理システムを活用することで、通年の売上予測がつきやすいのも大きなメリットです。
2-4. 広告費が安く、自分でパフォーマンス改善可能
インターネット広告に代表されるWeb集客は、4大メディアの広告費と比較しても、かなり安いのが大きなメリットです。例えばGoogle広告の場合、数千円で広告を出すことが可能です。
またデジタル広告の場合は、潜在顧客がどのようなプロセスを経て購入に至ったか分析しやすいのも大きなメリットです。リスティング広告のキーワード選定とコンバージョン率、ランディングページのABテストなど、数字を見ながら受注の確度を改善できるのは魅力です。
2-5. 情報価値の高いコンテンツは、広報資産になる
Web集客を実現するためには、ユーザーにとって情報価値の高いコンテンツが必要不可欠です。ユーザーにとって役に立つコンテンツはニーズが高く、それらを積み重ねていくことでストック型の広報資産になります。
ユーザーのニーズに応える良質なコンテンツは、長期的には数多くのファンを獲得し、企業やサービスのブランディングにも貢献します。単に売上の拡大だけでなく、企業イメージアップによる採用効果にもつながります。
3. Web集客の方法
Web集客には、様々な方法があります。ここでは、個別の手法を解説します。
3-1. 有料のWeb集客方法
Web集客の手法の中で、有料のものを紹介します。インターネット広告に代表される有料のWeb集客方法は、即効性があります。運用しながら改善していくことで、高いパフォーマンスを得ることも可能です。
3-2. リスティング広告
リスティング広告(Google広告とYahoo!プロモーション広告)とは、ユーザーが検索したキーワードに連動して表示される広告です。インターネット広告は月額数千円からスタートでき、即効性があるのが大きなメリットです。ポイントを、以下に記します。
【リスティング広告のポイント】
・設定当日から広告が表示できるスピード感がある
・最低数千円から開始できる
・広告表示されるユーザーの検索キーワードを、自分で設定できる
・表示される広告文を、自分で設定できる
・クリック課金の金額を設定できるので、コスト管理が自分でできる
・1日あたりの予算額、目標獲得単価(CPA)を自分で設定できる
3-3. ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、サイト上部や文章の間、文章の下部に商品写真や動画が表示される広告です。ディスプレイ広告は検索キーワードに連動して表示されるのでリスティング広告の一部に含まれます。
キーワードやカテゴリを指定したり、配信する時間やエリアを限定することも可能です。GoogleディスプレイネットワークとYahoo!JapanのYDNが日本国内の代表的なディスプレイ広告サービスです。
3-4. リマーケティング広告
リマーケティング広告とは、自社サイトを訪れたユーザーに、再訪問を促す広告のことです。一度訪れたユーザーは、そのWebサイトのサービスに興味を持っている可能性が高く、再アプローチによる成約率(コンバージョン率)も高いといわれています。
Google広告では「リマーケティング」といい、Yahoo!広告やFacebook広告などは「リターゲティング」と呼んでいます。
3-5. ネイティブ広告
ネイティブ広告とは、デザインや内容が記事と一体化していて、ユーザーの情報利用体験を妨げない広告のことです。これまでバナー広告やテキスト広告は、コンテンツエリアから離れたサイドバーエリアなどに掲載されていました。
ユーザーはそうした掲載エリアから広告と判断し、無視する傾向が強まってきたのです。ネイティブ広告には、コンテンツ本体との連動性を持ちながら、コンテンツエリア内に表示されることで、ユーザーにクリックされることを目標としています。
3-5. SNS広告
SNS広告とはツイッターやFacebook、インスタグラムといったSNSプラットフォーム上で展開する広告です。SNSの利用者が拡大するにつれて、注目されている有力なWeb集客手法です。そのポイントを、以下に記します。
【SNS広告のポイント】
・各SNSのユーザー属性を把握しておくことが重要
・年齢やエリアなど、訴求したいターゲットに合わせて広告配信先を細かく設定できる
・キーワードに紐づける検索連動型広告と比べて、潜在顧客へ幅広くアプローチでいる
・広告の内容によっては、炎上する可能性がある
3-6. アフィリエイト
ユーザーがクリックし商品を購入すると、広告掲載料としてブログ所有者などのアフィリエイターに報酬が支払われるサービスです。成果が発生した時点でコストが発生するので、広告主にはリスクが少ないというメリットがあります。
アフィリエイトの広告表示はWebサイトの上部や下部、サイドバーなどに表示される場合と記事内で表示される場合があり、記事内で表示される方が成果が出る傾向があります。
アフィリエイトは、成果報酬の金額設定でアフィリエイターの参加数が変わるのが大きな特徴です。報酬体系は、クリック課金や成果報酬課金などがあります。
3-7. 無料のWeb集客方法
Web集客の手法の中で、無料のものを紹介します。キャッシュアウトがなく、自分でやれるWeb集客方法は、コンテンツマーケティングに代表されるように効果が出るまでに時間はかかりますが、継続することで大きなリターンが得られます。
3-8. SEO
SEO(Search Engine Optimization/検索エンジン最適化)とは、検索キーワードに対するユーザーのニーズを満たしたコンテンツを作成することで評価され、その結果検索表示順位が上がり、サイトへの流入数を増やす手法です。
「コンテンツ イズ キング」といわれるように、現代のWebマーケティングにおいては、コンテンツの中身が最重要視されています。SEOのポイントを、以下に記します。
【SEOのポイント】
・上位表示を狙うキーワードを決定する
(※決定条件として、月間検索ボリューム回数と競争難易度を把握する必要があります)
(※月間検索ボリューム回数の把握は、Google広告のキーワードプランナーなどのツールを活用します)
・キーワードに関するユーザーニーズを、Yahoo知恵袋他で調べる
・上位表示コンテンツを、研究する
・ユーザーに新しい発見を与えるような、オリジナルの主張を盛り込む
・できるだけ信頼性の高いエビデンスを盛り込む
3-9. ツイッター
ツイッターは、無料でできる効果的なSNSです。URLを貼ることで、自社サイトへの誘導もできます。会社の立ち上げ時でまだサービスの認知度がない状況などでは、ツイッターを活用して認知度を上げることも可能です。ポイントを、以下に記します。
【ツイッターのポイント】
・無料でできる広報ツールとして便利
・#(ハッシュタグ)を活用することで、キーワード検索で表示される
・話題性の高いコンテンツは、リツイートされ、拡散する可能性がある
・ツイッター上で検索する人も多いので、コンバージョンにつながるキーワードを盛り込んだコンテンツにすることは重要
4. Web集客の効果の最大化のポイント
4-1. サービスコンセプトの設定
Web集客を成功させるためには、まずはサービスコンセプトを明確に設定する必要があります。
今までのサービスもしくは競合サービスとの違いは、何か?その魅力を、潜在顧客層に向けていろんなキーワードや画像、動画を活用して展開していきます。
有名なサービスコンセプトの成功事例としては、スターバックスがあります。「スターバックスは、コーヒーを売っているのではない。スターバックスが売っているのは、職場でも家庭でもない第3の場所だ」というものです。
1番目の場所は家であり、2番目の場所は職場や学校です。そして、都市で生活している人には3番目の場所が必要であるという設定です。その3番目の場所の機能については、以下のように定義づけられています。
【スターバックスのサービスコンセプト「3番目の家」の定義】
・3番目の場所は、心をニュートラルにしてくれ、ありのままの自分に戻れる
・様々な人との出会いの場を、提供してくれる
・知的なフォーラムや、個人オフィスとしても機能できる
・ローカルな場所でも、いつでもアクセスできる
・包容力があり、いろんな価値観の人々を受け入れることができる
Web集客では、核となるコンセプトがあり、それを伝える強いメッセージ、そのための関連キーワードや画像、動画といった素材に分化していき、それぞれのメディア特性に最適化された形で表現に落とし込まれてこそ、効果が最大化します。
4-2. 自社Webサイトを中心とした集客連合体の構築へ
Web集客の効果を最大化するためには、上記のコンセプトを基づき、ツイッターやFacebook、インスタグラムなどのSNSや、リスティング広告に代表されるインターネット広告で広報し、流入数を作ります。
また同時にSEOを実施することで、自然検索経由での流入も拡大していきます。
いずれにしても、それらの中心になり、クロージング機能を担うのは自社Webサイトです。新規顧客の獲得には、充実した自社のWebサイトは必要不可欠な存在です。
5. まとめ
現代のWeb集客は、様々なサービスが絡まり合った複合体といえるでしょう。
ただその一番重要なポイントは、ユーザーにメリットをもたらすサービス力です。
それらを認知してもらうために、ツイッターやFacebook、インスタグラムといったSNSがあり、有料のインターネット広告があり、ブロガー等に告知してもらうアフィリエイトがあります。
それらを見たユーザーは必ずサービス主体が運営している自社Webサイトを訪問し、「そのサービスは、何が素晴らしいのか」「既存のサービスより安いのか」「使用したユーザーは、どんな感想を抱いているのか」「会社は信用できるか」等をチェックします。
それらを全て俯瞰し、データ分析し、成果の出る構造を作り上げることが、Web集客の醍醐味といえるでしょう。